2015/2/20
- 新素材オベロン
新素材オベロン
プラスチック合金の草分け
※画像はイメージです。
- 新素材オベロン
昭和36年、新素材オベロンは発明協会発明奨励賞を受賞しました。今では粉末冶金とわれる方法で、軸受け材に適した合金を作り出したのです。
オベロンはとても固く、ちょっと見た感じは金属とそっくり。樹脂が入ってるとは思えません。そもそも樹脂と金属は、組成も特性も全く違うもの。細かく砕いて混ぜても、融点が違うので均一な合金にならないのです。こうした素材開発で受賞できたのはなぜでしょう?
この発明の大事なところは「細かく砕く」を、徹底的に行ったこと。細かいという言葉で想像する金属とプラスチックの状態を突き抜けた、微細な状態にまで砕いたのです。
粉体は、個体・液体・気体とは異なる、不思議な特性をもちます。今では粉体科学が進んでいますが、昭和30年代にその特性をプラスチックで発見し、製品のレベルにまで高めたのが、受賞理由のひとつになったのでしょう。
こうして発明したオベロンを軸受けにすることで、油まみれの機械が減り、メンテナンスの手間を減らすことができました。
- 防錆性にすぐれる
- 軸受部分にオベロンを利用